どうも、とにぃです。
「マネジメント」とは、ビジネスだけでなく様々な場面で必要とされる能力です。
それに関連しまして今回ご紹介するビジネスフレームワークは、「マネジメントヒエラルキー」で、「ビジネスヒエラルキー」とも呼ばれています。
企業には、多くの役職が存在しますが、その役職ごとに求められる役割を示したのが本フレームワークです。
よって、このフレームワークを学ぶことで、企業内での自分の役割の位置づけが確認できます。
テクニックではないですが、基本的な体系なので再確認になりますが、意外と区別して使われていない「戦略」と「戦術」の違いについては、認識して頂けたたらと思います。
1.マネジメントヒエラルキー/ビジネスヒエラルキーとは?
初めに、マネジメントとヒエラルキーについて記載します。
マネジメントとは?
マネジメントとは、ただの管理という意味合いよりも、この場合は組織管理にという言葉が適切になります。
このマネジメントという言葉が有名になったのは、恐らく、ピーター・ドラッカー氏の「マネジメント」という書籍がビジネスの教科書となり、さらには、岩崎夏海氏の「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という書籍でよりメジャーになったと思います。
そして本書では、マネジメントの役割として、以下のように示されています。
1.自らの組織に特有の使命を果たす。マネジメントは、組織に特有の使命、すなわちそれぞれの目的を果たすため に存在する。
2.仕事を通じて働く人たちを生かす。現代社会においては、組織こそ、一人ひとりの人間にとって、生計のかて、社会的な地位、コミュニティとの絆を手にし、自己実現を図る手段である。当然、働く人を生かすことが重要な意味を持つ。
3.自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題について貢献する。マネジメントには、自らの組織が社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題の解決に貢献する役割がある。
引用「書籍:マネジメント,著者:ピーター・F・ドラッカー」
ヒエラルキーとは?
次に、ヒエラルキーとは、ピラミッド型の構造を指します。
このヒエラルキーの言葉だけですと、その構造自体が古く、身分制度のような悪しき文化の意味合いに感じてしまいます。
しかし、ヒエラルキー構造自体には、決してそのようなマイナスのイメージは無く、はっきりとした役割分担を示すことで、上層に行くにつれて少なく(小さく)なっていくピラミッド型の構造になっていることです。
マネジメントヒエラルキーとは?
つまり、マネジメントヒエラルキーとは各自の役割がどの階層にあるかを認識するために使われるフレームワークであり、組織の中での立ち位置をハッキリさせるシステムになります。
そのマネジメントヒエラルキーのピラミッド構造の図を下に示します。
上図をご覧頂ければ、一目瞭然だとは思いますが、取締役・執行役員をトップマネジメントとして、その下にミドルマネジメントとして管理職がいます。さらにその下には一般社員という構造を有しています。そして、各々のヒエラルキーにおける役割は、全く異なっていることが、ビジュアル的にご理頂けたと思います。
それでは、このヒエラルキーにおける段階的な役割について、ご説明いたします。
1.目的
経営理念に基づいて生み出された中長期的な目標を示し、企業の経営層が3~5年後ごとに立てる中期経営計画の中でビジョンとして描かれる部分
2.戦略
目的を達成する為に、より効率的に効果的にヒト・モノ・カネを運用及びその思想であり、総合的なシナリオ
3.戦術
戦略を実現するための各々の部署における基本方針や実現方策であり、各部署のリソースを実際にどの様に使うかの施策
4.計画
戦略や戦術を具現化する為に、マイルストーンの設定やリソースをかけるタイミングを時系列で示したプラン
5.課題
各部署に所属する個人やチームが達成しなければならない各々の仕事・業務
2.「戦略」と「戦術」について
上述したマネジメントヒエラルキーの説明の中で、「戦略」と「戦術」がありましたが、その違いについてもう少しご説明します。
意外と、この「戦略」と「戦術」を混同して使用している方が多いので、この言葉の意味の定義はしっかり行わないと組織間でも意思疎通が上手くいかなくなることもあります。
また、この両者の決定的な違いは、「戦略」はトップマネジメントの役割であり、「戦術」はミドルマネジメントの役割であることを、必ず認識しておく必要があります。
下に例を示しました。
目的1:ダイエットをする
戦略①:カロリーの摂取を抑制する
戦略②:カロリーの消費をあげる
戦術①:飲みものをジュースからお茶に変える
戦術②:筋肉をつけて基礎代謝をあげる
目的2:貯金を増やす
戦略①:収入を増やす
戦略②:支出を減らす
戦略③:資産運用をする
戦術①:副業を行う
戦術②:外食を減らす
戦術③:株式取引を行う
少し、腹落ちした理解が出来たのではないでしょうか。
3.マネジメントヒエラルキーのまとめ
いかがでしたか、マネジメントヒエラルキーは?
自分が所属している組織の構成については、意外と考える機会がなく、目の前に業務が待ち構えているので、それに対して向きあう日々なのではないかと思います。
しかし、一度立ち止まって、自分は組織の中のどのフェーズの業務を任せられているかを一度考えてみると、俯瞰的に業務と向きあえて、上手いタスクマネジメントやタイムマネジメントが出来るようになると思います。
新入社員の方々は、目の前の業務を処理する方法を覚えることで最初は大変だと思いますが、マネジメントヒエラルキー上はコツコツと課題をこなして頂ければよいと思います。
あまり、考え過ぎず気負わずに業務に取り組んで頂き、多くのコトを先輩や上司から吸収して頂ければと思います。
そして、中堅社員と言われ始める30代からは、積極的に自分のプランを持って業務に取り組み、先輩や上司に対して自分の意見を示しながら業務に取り組んで頂ければと思います。その作業こそが、マネジメント業務に携わる訓練であり、実践になります。
また、管理職となる30代後半以降の方々は、社内の仲介役、つまり組織としての「ハブ」の役割が大きくなります。従って、トップマネジメントの意向を部下に適切に伝えることや、次世代を育て、ヒエラルキーの上段へ引っ張りあげるという重要な役割を担っていることを認識して業務に取り組まなければなりません。
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