【中小企業診断士】令和3年度試験の振り返り|財務・会計③【No.08】

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中小企業診断士 令和3年度一次試験 財務・会計

【中小企業診断士】令和3年度試験の振り返り|財務・会計②【No.07】
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中小企業診断士試験問題

第10問

設問1 正解:イ(配点 4点)

これは安全性指標に関する問題です。

固定長期適合率は、

1年以上の期間運用が行われる固定資産が、長期資本(自己資本と固定負債)に対してどの程度の割合かを示す指標です。この指標は小さい方が良いとされています。

そして、算出式は下式になります。

固定長期適合率 
= 固定資産 ÷(純資産+固定負債) × 100

従いまして、
= 110,000 ÷(66,000 + 34,000)×100 =110%
になります。

設問2 正解:エ(配点 4点)

インタレスト・カバレッジ・レシオは、
本業の利益である営業利益及び財務活動で稼いだ金融収益が、支払利息などの金融費用の何倍であるかを表す指標です。この指標は高い方が良いとされています。

そして、算出式は下式になります。

インタレスト・カバレッジ・レシオ
=(営業利益 + 受取利息) ÷ 支払利息

従いまして、
=(10,000 + 4,000)÷ 1,000 = 14(倍)

になります。

追加学習

〇流動比率・・・大きい方が好ましい
 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100

〇当座比率率・・・大きい方が好ましい
 = 当座資産 ÷ 流動負債 × 100
 ※流動資産 = 当座資産 + 棚卸資産
 ※当座資産 = 現金・預金 + 受取手形 + 売掛金 + 有価証券

〇固定比率・・・小さい方が好ましい
 = 固定資産 ÷ 純資産 × 100

〇固定長期適合率・・・小さい方が好ましい
 = 固定資産 ÷(純資産+固定負債) × 100

〇自己資本比率・・・大きい方が好ましい
 = 純資産 ÷総資本 × 100

〇負債比率・・・小さい方が好ましい
 = (流動負債 + 固定負債) ÷ 純資産 × 100

〇インタレスト・カバレッジ・レシオ・・・大きい方が好ましい
 =(営業利益 + 受取利息) ÷ 支払利息

第11問

正解:エ(配点 4点)

これは収益認識基準に関する問題です。

役務原価:サービス業における役務を行うための費用

役務収益:サービス業における役務を行った際に得らる収益

仕入:商品や材料を購入すること

仕掛品:期末においてまだ完成していない製造途中の製品のこと

これは、収益認識基準の中の役務収益と役務原価に関する問題になっています。

従いまして、サービス業における仕訳のルールとなります。

給料や出張旅費は、決算時には役務原価に計上されますが、この様な期間途中の費用に関しては、いったんは仕掛品として計上することになっています。

そのあと、決算時に役務収益の計上がなされたタイミングで、当該仕掛品が役務原価に計上されることになります。

第12問

正解:ウ(配点 4点)

これは損益分岐点分析に関する問題です。

●安全余裕率とは、

収益の安全性を評価する比率です。

そして、算出式は下式になります。

安全余裕率
= (売上高 - 損益分岐点売上高) ÷ 売上高 × 100

この式を展開すると
=売上高/売上高 × 100 − 損益分岐点売上高/売上高 × 100
= 1 -(損益分岐点売上高/売上高 × 100)

そして、
(損益分岐点売上高/売上高 × 100)= 損益分岐点比率

で表されます。

●損益分岐点売上高とは、

利益がゼロとなる売上高のことです。

そして、算出式は下式になります。

損益分岐点売上高
= 固定費 ÷ 限界利益率

●目標利益達成のための目標売上高は、下式になります。

目標売上高
= (固定費 + 目標利益)÷ 限界利益率
= 固定費/限界利益率 + 目標利益/限界利益率
= 損益分岐点売上高 + 目標利益/限界利益率

追加学習

・利益 = 売上高 - 費用

・費用 = 変動費 + 固定費

・変動費 = 売上 × 変動比率 ←→ 変動比率 = 変動費 ÷ 売上高

・限界利益 = 売上高 - 変動費

・限界利益率 = 限界利益 ÷ 売上高 
       = 1 - 変動費/売上高
       = 1 - 変動比率

・損益分岐点
 利益 = 売上高 - 費用 = ゼロ

 売上高 = 費用
     = 変動費 + 固定費
     = 変動費率 × 売上高 + 固定費
 売上高 - 変動費率 × 売上高 = 固定費

 (1 - 変動費率)×売上高 = 固定費

 売上高 = 固定費 ÷ (1 - 変動費率)
     = 固定費 ÷ 限界利益率 = 損益分岐点売上高

第13問

正解:ウ(配点 4点)

これはキャッシュ―フローに関する問題です。

取引のタイムラインを見ていくと、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
9月1日
                           現金残高  400,000円
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
9月6日
(借)現金 300,000円  (貸)売掛金 300,000円   現金残高  700,000円
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
9月12日
(借)備品 1,200,000円 (貸)現金  600,000円   
                未払金 600,000円   現金残高  100,000円
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
9月21日
(借)売掛金 1,400,00円 (貸)売上 1,400,00円   現金残高  100,000円
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
9月25日
(借)給料  500,000円  (貸)現金 500,000円   現金残高 -400,000円
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

上記が現金残高の推移となります。


従いまして、最低限必要な借入額は、

理想の現金残高(300,000円)- 現実の現金残高(-400,000円)= 700,000円 

第14問

正解:イ(配点 4点)

これは資金調達に関する問題です。

・株式発行は株主から直接資金を調達するとなるので直接金融にあたるが、株式分割はとくに資金調達に影響しないため、直接金融でもなけば間接金融でもない。

・内部金融は、利益留保が該当し、それには減価償却費も含む。

・転換社債は、負債に計上されるが、資金調達としては直接金融になる。

追加学習

資金調達方法には、大きく分けて下記の2つあります。

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1)外部金融 ・・・ 企業間信用(掛金、手形) —– 他人資本(負債)
       ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
       ・・・ 間接金融 ・・・短期借入 —– 他人資本(負債)
                ・・・長期借入 —– 他人資本(負債)
       ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
       ・・・ 直接金融 ・・・社債発行 —– 他人資本(負債)
                ・・・株式発行 —– 自己資本(純資産)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2)内部金融 ・・・・・・・・・・・・利益留保 —– 自己資本(純資産)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

第15問

正解:ウ(配点 4点)

これは加重平均資本コスト(WACC)に関する問題です。

加重平均資本コストとは、

株主資本コストと負債コストをそれぞれの時価で加重平均した値です。

そして、それは下式で表されます。

加重平均資本コスト(WACC)

=株主資本÷合計資本×株主資本コスト+負債÷合計資本×負債コスト×(1-税率)
※合計資本=株主資本+負債

=6,000万円/10,000万円×12%+4,000万円/10,000万円×4%×(1-30%)

=7.2%+1.12%

=8.32%

追加学習

加重平均資本コストの(1-税率)の意味。

他人資本(負債)による資金調達は、利息の支払いによる節税効果を加味する必要があります。

債権者への利息の支払いは、損益計算の中で費用として計上させるため、利益を減らすことになります。この利益の減少分は、節税効果を示すことになります。

従って、税率分を引いたコストで算出することになります。

そして、節税効果は、負債×税率になります。

これは、減価償却費を計上したときのタックシールドに似たような考え方になると思います。