【書籍】VUCA時代の仕事のキホン【知識拡充】

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最近、よく耳にするVUCAという言葉をご存じでしょうか?

VUCAとは、現代のような、多様性を持ち、時代の変化が目まぐるしいことから、将来の予測が困難な状態とのことを指しています。

VUCAは以下の言葉の頭文字から成っています。

  • V:Volatility(変動性)
  • U:Uncertainty(不確実性)
  • C:Complexity(複雑性)
  • A:Ambiguity(曖昧性)

初めは、VUCAとは何かを学ぶために本書を手にしましたが、途中でVUCAの定義はあまり重要ではないと考えるようになりました。

本書の内容としては、タイトル通りのVUCA時代の働き方やその思想が記された書籍で、VUCA時代の生きぬき方を教えて頂けます。

この書籍の著者は、河野英太郎氏で日本IBMに努める一方でご自身の会社も経営されている方です。また、本書以外にも書籍を発行されていて、代表書籍に『99%がしていない、たった1%の仕事のコツ」があります。

さて、早速本書の中身に入っていきます。

構成としましては、以下の通りです。

第一章の「限られた時間で成果を出す‐VUCA時代に「生産性」を上げるキホン‐」
第二章の「答えのない問いに答えを出す‐VACA時代の「問題解決」のキホン‐」
第三章の「多様なメンバーをまとめる‐VUCA時代の「リーダーシップ」のキホン‐」
第四章の「働き方の持続可能性を高める‐VUCA時代に「働き続ける」キホン‐」

現代の変化の速度は、間違いなく、今までに経験したことが無い速度で変化しています。これは、私を含めて多くの現代人が感じていることだと思います。

その要因が、情報技術の進歩とその普及であることは疑う余地がないと思います。

このような時代を生きる人々に対して思考停止ともとれる表現として、初めにインパクトを与えられたのが下記の一文です。

「周りの変化が、単に景色なってしまっていて、自分も変化しなければならないことを自覚できない人たち。」

私は、この言葉にすごくドキッとさせられました。

時代が変化していることを認識しつつも、ついて行くことに天邪鬼的な考えで、時代と向き合っている自分がいたからです。

恐らく、自分自身の理解や能力を超えることに対して、人々は諦めにも似た傍観者的な位置に立つのだと思います。

例えば、マラソンを走っているときに、自分のペースで走れていれば先頭集団についていこうと考えますが、それがあまりにも速い場合、おそらく自らペースを落とし、最終的には観客席から見ていることで満足してしまうと思います。

これがオリンピックのような、世界レベルの選手が参加するようなスポーツの祭典であれば良いですが、実際にはこれが、一般的な人々の日常生活な中で起こっているとなると恐ろしくなります。

しかしながら、VUCA時代とはいえ、その本質を見失わなければ、決して傍観者にならないはずです。

それは、本書でも取り上げられている、仕事の本質に関するものです。

仕事の形式や関わり方、マネジメントツールは変わっても、仕事本来の本質は変わらないというものです。

このスピード感についていくためには、ムダを省くことが必要であると本書では述べられています。

ムダを省くというビジネス思想は、当ブログでも紹介したビジネスフレームワークであるECRSが合致します。

【ECRS(イクルス)】『働き方改革』のために、4つの思考ステップに従うだけのビジネスフレームワーク
効果的に業務カゼイン(働き方改革)を行うため、Eliminate(削除)⇨ Combine(統合)⇨ Rearrange(置換)⇨ Simplify(簡素)の順に取組むことが重要で、それが、ECRS(イクルス)というビジネスフレームワークです。

つまり、我々人類の時間は今も昔も1日24時間しかなく、その時間をやりくりして仕事や生活をこなしていかなければなりません。

しかし、今日のような情報過多社会では、それらに対して全て向き合っていると時間が圧倒的に足りません。

従って、情報の取捨選択が必須になります。これは、情報だけに限らず業務にも当てはまります。

ムダな会議、ムダな資料、ムダな飲み会、ムダなCCメール、ムダな手続き、ムダな改善提案など、これらを精査し見直すことが必要です。

そして、四半期は500時間しかないことを明確に理解することが重要であると本書では述べられいています。

因みに、基本的な会社員の労働時間を、1日8時間労働を週に5日、12週間で算出すると、8時間×5日×12週=480時間になります。

そして、VUCA時代に対応するためには、自力だけに頼らないこと、つまり他力も活用することが重要であると本書で述べられています。

例えば、いま中年で社会人としての経験もある程度積んだ人でも、社会経験の浅いと考えられるミレニアル世代(2000年以降に生まれた世代)には頼ることも必要であると述べています。

また、アーリーアダプターとされる人が多く集まるコミュニティーに率先して参加し、自らもいち早く新しいテクノロジーに触れて活用するようにしているとも記されています。

※アーリーアダプターについては、本ブログで取り扱ったイノベーター理論の記事を参照くさだい。

【イノベーター理論】新製品や新技術が市場拡散するとき、5つの消費者タイプが影響している
【イノベーター理論】ロジャースの普及理論とも呼ばれる理論をご説明します。市場浸透とPLCに関係している5つの消費者タイプや新技術が超えなければならないキャムズについて説明しています。

本書では理想のリーダーについて語れられています。それは、機動戦士ガンダムのブライト船長みたいな人物だと述べています。(私があまりガンダムを知らないのでピンときませんでしたが…)

昨今、圧倒的なリーダーとして想定されていた支配型のリーダーシップは、あまり好まれなくなってきています。それはVUCA時代に関連していて、多様性や目まぐるしいスピードで変化するビジネス形式に対して、人ひとりの能力ではフォローできないので複数人の能力が必要となるからです。

つまり、多様な能力を持った人材を集めて、彼ら彼女らが能力を補完しあいながら事業を進めて行くためのマネジメントを行う能力がリーダーには求められています。

そのようなリーダーシップを、サーバント・リーダーシップというそうで、文字通り支援型のリーダーシップです。この様なリーダーシップが今後も求められるリーダーシップ像であると記されています。

そして、仕事や生活への関わり方のマインドを設定する方法として、「自分の弔辞を考える」と記されていました。

確かに、自分の人生の最後は、死であり、その時に自分の人生を初めて客観的に見ることが出来るのかも知れません。

最後にとにぃの感想

本書で出てきたサーバント・リーダーシップとは、初めにメンバーに奉仕を行い、その後にメンバーを導く、リーダーシップ論です。

この時、奉仕度合いや委任度合いなどのバランスを個人個人に合わせて行う必要があるため、そのリーダー本人の能力への依存度とストレスは計り知れないと考えています。

従って、素晴らしい能力を持つリーダーだと思いますが、実際にはそこまでリーダーに誰でもなれるかというと難しいのでは無いかと考えています。

ですから、私としては本書でも記載されていましたがシェアド・リーダーシップが目指しやすいリーダー像では無いかと考えています。

シェアド・リーダーシップとは、その名の通り、課題や能力をシェアすることで、ひとりの人がリーダーシップを発揮するのではなく、メンバー内の各々が自分の役割のもとリーダーシップを発揮する組織体制のことです。

もちろん、サーバント・リーダーシップを目指すことを否定はしません。

VUCA時代には、これまで以上に絶対的価値観が存在せず、その時の状況に合わせて知恵を絞って対応するしかないのかもしれません。その迫りくる判断においては、愚直に書籍などを通して学び続けていく他ないと考えます。